展覧会図録・美術書の買取も受付中「異端の奇才 ビアズリー展」久留米市美術館
■ 「異端の奇才 ビアズリー展」久留米市美術館
久留米市美術館
会期:2025年5月24日-8月31日
2025年5月24日(土)より、福岡県の【久留米市美術館】にて「異端の奇才 ビアズリー展」が開催されます。本展では、19世紀末のイギリスで耽美主義・象徴主義の旗手として活躍したオーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley)の創作の全貌を国内外の優れたコレクションを通じて紹介します。
漆黒の線と官能性 ビアズリーの世界
ビアズリーは、1890年代に彗星のごとく登場し、わずか25歳で世を去るまでに数多くの鮮烈な作品を残しました。その作品は、耽美的かつ退廃的な雰囲気、細密な装飾性、そしてエロティシズムを帯びた独自の官能性で、ヴィクトリア朝の社会に衝撃を与えました。
また彼は、象徴主義やアール・ヌーヴォーの潮流と呼応しながらも、独自の黒と白のモダン・イラストレーションを確立し、アルフォンス・ミュシャらと並び称される存在となります。
本展では、代表作である『サロメ』の挿絵をはじめ、雑誌『イエローブック』での図版や、未公開資料、同時代の影響を受けた作品まで、多角的にビアズリーの仕事を検証。彼の作品が持つ官能性と反骨の精神、そして線描の美学をあらためて見直す貴重な機会となるでしょう。
オーブリー・ビアズリーの作品の価値
19世紀末にして、極端なまでに洗練された線描と大胆な構図、そして性的かつ退廃的なテーマを織り交ぜた作品群を創り上げました。オーブリー・ビアズリーは、「線」と「幻想」と「官能」によって美の限界を押し広げた革新者です。その作風は、当時の道徳的規範を挑発し、禁忌を美へと昇華させた点で、現代のアートやファッションにおける「タブーの再解釈」や「耽美的な違和感」にも通じます。オスカー・ワイルドやアルフォンス・ミュシャ、象徴主義詩人たちと並べられ、視覚的な象徴を用いて内面の欲望や幻想を表現する象徴主義の美学の視覚化に成功しています。今日のアートや文学でも、「意味の多重性」「装飾的な反美学」は再評価されており、ビアズリーの世界はその源泉の一つです。彼の作品は挿絵というメディアの枠を超え、現代のグラフィック・デザインやファッション・イラストレーションの先駆とも言えます。白と黒のコントラスト、余白の美学、平面性の強調などは、現代のミニマル表現にも影響を与えています。
セシルライブラリではビアズリー関連の美術書・展覧会図録の買取を強化中
当店セシルライブラリでは、オーブリー・ビアズリーに関する下記のような書籍や図録を、全国より買取しております。
・国内外の展覧会図録(例:大英博物館、東京都庭園美術館など)
・ビアズリーの作品集・画集・評論書
・象徴主義や耽美主義、エロティックアートに関連する研究書
・アルフォンス・ミュシャやロセッティなど同時代作家に関する資料
買取対応の一例:
1冊からでも買取OK(送料無料の宅配買取)
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※本記事は、展覧会情報および当店の取扱実績に基づいて構成しております。取り扱い作品の内容や買取対象書籍については、詳細なリストでの事前相談も承っております。
オーブリー・ビアズリーに関連する作品集や関連書籍
●「ビアズリーと日本 Aubrey Beardsley and Japan」
開催 :2015-2016年 宇都宮美術館ほか
サイズ :283ページ 21×15×2cm
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ソフトカバー
19世紀から20世紀にかけて、日本とイギリスを行き交った美の往還を、およそ290点の挿画、版画、装幀本等。
オーブリー・ビアズリーに関連する作品集や関連書籍
●「アーサー王物語 3冊」
著者名 :トマス・マロリー, オーブリー・ビアズリー
出版社名:筑摩書房
サイズ :22×15×3cm
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すべてハードカバー
・「アーサー王物語 1」
発行年月:2004年11月 初版
・「アーサー王物語 2」
発行年月:2005年6月 初版
・「アーサー王物語 3」 440831991
発行年月:2005年11月 初版
あらゆる西欧ファンタジーの源泉。
めぐりあう騎士たちの華麗な冒険。
15世紀の原典「キャクストン版」、本邦初の完訳版。
ビアズリーの豪華流麗な挿絵500点を完全収録。
オーブリー・ビアズリーに関連する作品集や関連書籍
●「院曲 撤羅米 院曲サロメ 限定300部 ビアズリー画」
著者名 :オスカー・ワイルド/オオブリー・ビアズレイ
出版社名:東出版
発行年月:1975年3月
サイズ :136ページ 33×27×3.5cm
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ハードカバー
オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の、オーブリー・ビアズリーによる挿画本です。
オスカー・ワイルド著/オオブリー・ビアズレイ画/日夏耿之介訳限定300部発行のうち113番。
二重函入り、内函の装丁はクロスで、本体背革装・天金の豪華本です。
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オーブリー・ビアズリーに関連する作品集や関連書籍
●「Michael Kenna Night Walk」
著者名 :海野弘
出版社名:パイインターナショナル
発行年月:2013年12月 初版
サイズ :295ページ 26×19×2cm
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ソフトカバー
第1章 ビアズリー生涯と作品
ブライトンの青春
ロンドンの世紀末へ
『サロメ』の年1893年
『イエロー・ブック』の年1894年
ワイルド・スキャンダルの年1895年
『サヴォイ』の年1896年
フィナーレ
ビアズリーふたたび
第2章 ビアズリーをめぐる人たち
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オーブリー・ビアズリーに関連する作品集や関連書籍
●「オーブリー・ビアズリー展 没後100年記念ヴィクトリア&アルバート美術館所蔵」
開催 :1998年
サイズ :254ページ 24×19cm
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本書はヴィクトリア&アルバート美術館の版画、素描、絵画部門、アシスタント・キュレーターであるスティーヴン・キャロウェイ氏の30年にも及ぶビアズリー研究の成果を1冊の本として刊行された一冊。