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松坂屋美術館で開催中の

「 出版160年記念
不思議の国のアリス展 」へ
今年4月より横浜、大阪に続き
最後の開催地・名古屋へ
来ました展覧会です。

イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン
筆名ルイス・キャロル作の
不思議の国のアリス
鏡の国のアリス

今 展覧会はイギリス
マクミラン社より
1865年ジョン・テニエル挿絵、
1871年の原画に色付けしたカラー版
1911年水彩画家ハリー・シェーカー
1921年~画家ジョンマクファーレン、
1995年女流画家ディス・ヴォリスの挿絵で出版された挿絵原画を
ルイス・キャロルのイラストと
合わせ比較展示してあり、
他にも手紙や貴重な書籍の
日本初展示となっています。

ノンセンス、ヘンテコでおかしく
想像をかきたてるお話に
これしかないと思わせる
テニエルの挿絵。
原画を元に彩色された作品は
画家たちの比較展示も面白く、
個性豊かな表現に見入ってしまいます。

また、美しく愛らしい登場人物や
動物たちが魅力的に描かれた
原画を見られるのはとても
贅沢な気持ちになりました。

松坂屋美術館で9月21日まで
開催です。

        

映画「ブルーピリオド」 へ書籍セレクトのご提案

映画「ブルーピリオド」の舞台セットの
お手伝いをさせていただきました。

「ブルーピリオド」は
一枚の絵画に出会い、
それをきっかけに難関美術大学を
目指し、奮闘努力する姿を描いた青春ストーリー

本当の自分でいること、見つけることはとても難しい。
好きなこと、やりたいことが見つけられるということの素晴らしさ
壁にぶつかり葛藤もあるけれど
それに向かい突き進める強い意志と情熱。

最難関の芸術大学受験に挑む
学生たちの厳しさや発想の豊かさなど、
美術の世界を楽しませてもらえました。

今回のご依頼にあたり、
貴作の登場人物や美術大学の教室に
相応しい書籍セレクションと
棚割りなどの提案をいたしました。

息子が まだ幼稚園児4歳の 梅雨時期のこと。

朝食中に「今日の空は雨雲だね。
雨っていいんだよ。
園長先生が言ってたよ。
雨が降るとお米や、
年長さんのお野菜が
大きくなるって。
だから雨はいいんだよ」と
言うのです。
そうです雨は空からの
贈り物です。

日本は梅雨があり、雨が多い。
だからなのか雨にまつわる
素敵な言葉やお話しが
たくさんあります。

佐々木まなび「雨を、読む。」
内容も装丁も美しい。
この時期の長い雨を楽しんで
下さいね。

「コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、ディオール、 スキャパレッリ」

コスチュームジュエリーとは
宝石や貴金属を使わずに作られたジュエリーのこと。

20世紀初頭コルセットを取り除き自由なファッションスタイルを
提案したポール・ポワレ
(フランスのファッション・デザイナー)が先駆けとなり
シャネルやディオール、
スキャパレッリなどが
オートクチュールのコレクションに取り入れた
フェイクパール、ガラスや樹脂、メッキ加工を施した合金、貝など
素材を問わず
自由な発想でデザイン性に富んだ美しく個性的なジュエリーの数々。

繊細で可愛らしく見ているだけて喜び感じるものから
ゴージャスで迫力満点存在感の
あるものまで、
華やかで心奪わられる作品
約450点の展示です。

愛知県美術館2024年6月30日(sun)まで

  

bunkamura35周年記念公演 鈴木優人&古楽器オーケストラ

bunkamura35周年記念公演
鈴木優人&古楽器オーケストラ
バッハ・コレギウム・ジャパン×千住博
モーツァルト作曲
オペラ「 魔笛 」 観劇

首席指揮者の鈴木優人率いる
世界的な古楽器オーケストラ
バッハ・コレギウム・ジャパンの
素敵で楽しい管弦楽演奏。

千住博氏の何層のドレープに
描かれた幻想的な絵画や
斬新な表現。

美しく心に強く迫る歌声は
素晴らしく
トロリと溶けそうな
まさにうっとりし続けた
3時間でした。

敷居が高いと思われそうな
オペラてすが
極上のエンターテイメント&
リラクゼーションと感じます。
 

ヤマザキマザック美術館で 開催中の

「レトロ・モダン・おしゃれ
杉浦非水の世界」展へ

日本のグラフィックデザインの
先駆者 杉浦非水
(1876年明治9年愛媛県松山市~
1965年昭和40年)
多摩美術大学の初代校長としても
知られています。

日本画家を志し松浦厳暉に師事。
東京美術学校日本画家選科に
入学し黒田清輝より洋画や
欧風図案を修学
またヨーロッパ留学によって
アール・デコをはじめとする
ヨーロッパ美術・デザインの
潮流に触れ図案家へ。

今回の展示会は
カルピスやヤマサ醤油、
東京地下鉄道(現東京メトロ)、
鉄道省(現JR)名古屋鉄道局などの
ポスター、
ジャパン・ツーリスト・ビューロー
(現JTB、日本交通公社)の
機関誌『ツーリスト』
たばこのパッケージなど
数々の名デザイン画や
1908(明治41)年の入社時から
1934(昭和9)年の退社まで
デザインを引き受けた三越の
ポスターや広報誌
『みつこしタイムス』『三越』

また、非水の旅行鞄や滞欧日記
滞欧期スケッチや
非水のポスター中の女性を
ほうふつとさせる
レセプション・ドレスや
シャネルのデイ・スーツなども
合わせて展示されています。

ポスターや書籍・雑誌の
デザイン、
広告・商標・パッケージデザイン、
写生を旨とした非水が丹精込めて制作した木版画集『非水百花譜』
など数多くの作品を分野別に展示

愛らしく美しい非水の作品は
やわらかでぬくもりが感じられます。
しかも どれも斬新で、
多くの、そして大きな影響を
与えたことでしょう。

2024年2月25日(日)まで開催です。

 

 

ヴィム・ヴェンダーズ監督 「 PARFECT DAYS 」鑑賞

トイレ清掃員 平山の生活
1日1日同じように物静かに過ごす毎日。

過去を思わせる
なんとも言えない表情や、
空や木々を見上げる顔
役所広司さんの絶妙な演技に感服し、
朝の光や木漏れ日
この映画の表す光と影、
多くの意味を持つ この光と影が
胸に迫ります。

毎日過ぎる時間の中で
生活の一つ一つを大切に過ごす。
とても美しく愛おしいと感じました。

どのシーンをとっても美しく
一つの作品のような素晴らしさ、
70、80年代の音楽も全ていい。

「BLEU MELODY ブルーメロディー」
GAINSBOURG__BIRKIN
TONY FRANK
2018年発行

1945年生まれ
フランスの写真家
トニー・フランク(Tony Frank)が
手掛けた写真集
彼がまだ20代の頃に
撮影しました作品集です。

セルジュ・ゲンズブール
1971年の名盤
histoire de melody nelsonの
ジャケットは今年7月に亡くなられた
ジェーン・バーキン。
セルジュと当時妻であった
ジェーンとの貴重なプライベート写真や
撮影時のネガなども収録され
人を惹きつける魅力たっぷりな
愛らしく可愛いジェーン・バーキンに
渋さ100点のセルジュ・ゲンズブール。
ジェーンのウィッグを被るお茶目なセルジュの姿も。

50年前のお洒落でかっこ好いが詰まった 素敵な一冊です。

 

 

豊田市美術館で開催されています 展覧会 「フランク・ロイド・ライト   世界を結ぶ建築」へ

アメリカ近代建築の巨匠
フランク・ロイド・ライト(1867-1959)
ル・コルビュジエ、
ミース・ファン・デル・ローエと共に
「近代建築の三大巨匠」と
呼ばれており、アメリカを中心に
数多くの建築作品を世に残しています。
中には世界遺産として登録されているものもあり、アメリカ以外で、
唯一 ここ日本にライトが築き上げた
建築が残されています。

「帝国ホテル」や
「自由学園明日館」
「ヨドコウ迎賓館
(旧山邑家住宅)
旧林愛作邸を手がけ
その個性豊かな幾何学模様の
デザインや
大草原に建つ家を意味する
「プレーリースタイル」
低い屋根、水平性を強調した
このスタイルは
後の建築家に大きな影響を与えた
そうです。

帝国ホテル二代目本館は
現在、愛知県犬山市の
博物館明治村に
一 部移築保存されており
訪れる度 その格好良さにうっとりした
ものです。

偉大なる巨匠
「フランク・ロイド・ライト
世界を結ぶ建築」展は
2023年12月24日までの開催です。

 

    

 

日本を代表する写真家 木村伊兵衛。

1954年と55年、そして60年に訪れたパリを写した写真集です。

パリでねらったのは庶民を撮ることと木村氏は言っております。
子どもたち、人々の営み、騎馬警察や町並み
パリのなんでもない日常が、やわらかで美しい一枚に。

優しく届くリュミエール、
ガヤガヤと街の音や人の声や笑い声までもが聞こえてくる
「 木村伊兵衛写真集 パリ 」

伊兵衛さんには なれませんが
ライカ片手に出掛けたくなります。

 

 

  

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